2日目 オリンピック国立公園(世界遺産)
Olympic National Park
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いよいよ今日から国立公園めぐりです。何時もそうですが、この後、数日は時差による眠気とのとの戦いにもなります。今日はオリンピック公園を終日見学ですが、同じホテルに泊まります。
オリンピックというとなにか体操のオリンピックと関係が有りそうに思いますが、全く関係は無さそうです。ワシントン州の州都は「オリンピア」であり、その近くなのでそのような名前になったのかも知れません。
この公園の特徴は雨と霧の多いことで、覚悟をしてはいたのですが、午後になると土砂降りの雨になってしまい、観光を中止しホテルに戻りました。走行距離は373kmでした。
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オリンピック国立公園は標高2,432mのオリンパス山を中心として、山岳部にはたくさんの氷河があり、また、氷河でできた湖や苔むした温帯森林があります。この公園は1981年、世界遺産に登録されています。
とりあえず、ホテルの近くのハリケーンリッジといわれる、標高1,500m以上のビジターセンターに行ってみました。 |
ハリケーンリッジ Hurricane Ridge Visitor Center
ビジターセンターからはたくさんのトレイルルートがあり、雪に覆われたオリンパス山を見ながらお花畑の中を歩くことが出来ます。残念ながら、山頂は雲でおおわれ、見ることが出来ませんでしたが、時々の晴れ間に見せる山々の美しさには疲れを忘れさせます。
まだ、季節が早いのでしょうか、朝早いせいもあって、ビジターセンターには誰もいませんでした。また、散歩道も歩いてみましたが、誰とも出会いませんでした。 |
クレッセント湖 Lake Crescent
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フィオルドのように両側は険しい山に囲まれ、細長い三日月湖で、数千年前、氷河によって作られました。水深は180mもあり、かなり透明です。当時の氷河の高さは数千mにも達し、その重さは極めて大きく、周りの岩肌を削り、氷河が消え去った後にこの湖が出現しました。
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ソルダック温泉 Sol Duc Hot Springs
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苔に覆われうっそうとした森林をの中を車で登ってゆくと、オリンパス山の中腹に立派な温泉小屋があり、水着を手にした人たちがたくさん歩いていました。近くに幾つものロッジもあります。一般にこちらの温泉はプールと同じようになっています。
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温泉の麓から海に向かって雪解け水が流れており、かなりの急流ですが、ボートによる川下りを楽しんでいる人たちに出会いました。夏とはいえ、まだ寒いのに元気な人が居るものです。
この川には、秋になると、海で2年から7年間過ごした鮭が戻ってきて幾つもの滝を登って行きます。そして、冷たい水がいつも流れている砂底を探して卵を産みつけます。最近は残念ながらその数が減っているそうです。
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道路わきの看板に、さらに1時間ほど歩くと、別な温泉小屋があると書いてあったので、歩いて行ってみました。この近くは海からの湿った風がいつも吹いており、木々は苔で覆われています。しばらく歩くと道が険しくなり、川には丸太橋がありましたが、誰も居ないうえに危険そうなので引き返しました。 |
道路わきに駐車場があり、そこから数拾mも入るとこのような風景が現れます。以前、屋久島を訪れた時の風景によく似ています。雨が多いためでしょうか。 |
3日目午前 オリンピック国立公園(2日目)
Olympic National Park
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今日はオレゴン州のポートランドまでかなりの長距離ドライブです。午前中は昨日雨で見学できなかったホー・レインフォレストに行きたかったのですが、時間がなさそうなので中止しました。ただし、キノート・レインフォレストを見学できたので十分だとも思います。
午後は、時間がありそうなのでセントへレンズ火山国定公園に立ち寄ってみました。今日のドライブ距離は716kmに達しました。 |
クラロック海岸 Kalalock Beach
ホテルを出て、西に向かうと1時間ほどで両脇に黄色の花が続く道路が現れます。さらに1時間ほどドライブするとクラロック海岸に到着です。
太平洋に面し、常に霧が舞うと言われるこの海岸は、今日も霧の覆われていました。どこから流れ着いたのか、流木が放置されていました。 |
キノート・レインフォレスト Quinault Rain Forest
キノート湖を囲んで周遊道路があり、回るのに1時間以上もかかりましたが、道路の両側は苔に覆われた木がずっと続いています。車を運転していると、何かおとぎの国に迷い込んだような雰囲気です。この公園の特徴はコケに覆われた森林のスケールの大きさにもあります。 |
3日目午後 セントへレンズ山国定公園(1回目)
Mount St. Helens National Monument
何処かで聞いたことがる、という思いと、ここに、この山が有ったのかという発見に、連日放送された28年前のことをうっすらと思い出します。
遠くなはれたアメリカの西海岸で、大きな火山爆発があったのを思い出しても、ここに実際に来るとは思ってもいませんでした。
1980年5月20日、123年間、静かにしていたこの山は、大きな爆発を起こし、頂上の396mもの高さの岩石を吹き飛ばしました。その結果、57名の犠牲者と、1200万本もの立木がなぎ倒されました。現在の標高は2,550mになっています。
爆発の2か月前の3月下旬ごろから火山性地震が発生し、山頂近くの一部が1日2mずつ膨張し、大きな爆発の予兆を示し始めましたが、誰一人、その爆発の大きさを予測できませんでした。ただし、爆発が必ず起こると予測されていたため、多くの科学者やニュースメディアが観測を開始し、連日、その様子が放送されたそうです。たしかに、日本でも放送されてのを思い出します。
犠牲者のほとんどは、当時、安全と言われた場所にいたと言われます。
地下の岩石の移動の摩擦熱により高温に熱せられたマグマは、極めて高い圧力に達し、出口を求めて、徐々に拡大し、それが一気に爆発し、土石や水蒸気を一気に舞いあげ、時速1,100kmで広がり、27kmも離れた所まで達しました。それが約9時間も続き、噴煙は上空2万4000mにも達し、約2週間で世界中の空を覆いました。
なぎ倒された木材は、放置すると昆虫などにより荒らされてしまうので、その年の夏には約1000名もの人と600台のトラックが投入され、木材が処理されました。それらの量は、3つの部屋をもつ8万5000個の家が建つほどだと言われます。
ただし、火山の近くの国有林は、爆発の影響を観察するため、立ち入りが厳重に管理され、当時の様子がそのままに保存されています。
現在、吹き倒された立木と、新しく育ちつつある木々の様子を同時に見ることができます。 |
ホッフスタット ブラッフ ビジターセンター
Hoffstadt Bluffs Visitor Center
ここは民間のビジターセンターで、ヘリコプターに乗ると、河口近くを直接見ることが出来るそうです。
通常、ここからセントへレンズ山が見えるそうですが、今日は曇りで、どこにあるのかまったくわかりませんでした。 |
州道504号線に14個もの新しい橋が作られましたが、この橋の長さは713mで高さは113mもあります。火山噴火の影響はこの近くまであったそうです。 |
森林教育センター Forest Learrning Center
ビジターセンターと同じような施設ですが、誰でも無料で入れるようです。ここから見下ろす草原には野鹿が生息しており、望遠鏡で見ることができました。
曇りのため、セントへレンズ山は見えませんでした。 |
ジョンストンリッジ展望台 Johnston Ridge Observatory
展望台のすぐ近くにある見晴らし台で、爆発の凄まじさを一望できます。28年経った今も、あまり草木が育っていないようです。 |
展望台に到着し、しばらく眺めていると、うっすらとセントへレンズ山が姿を現しました。もし、雲で覆われたままだったら、左から2枚目の山をセントへレンズの火口付近と思っていたかも知れません。
館内には大きな画面を有する映画館があり、当時の爆発の様子を上映していました。爆発の様子は、映像的にも科学的にも良く記録されているそうです。上映が終わると前方のスクリーンが上がり、目前にセントへレンズ山が見えるはずですが、曇っていて見えませんでした。 |
展望台の近くに短かなトレイルがあり、高山の草花が美しいので歩いてみました。しばらく歩いていると、雲が晴れ、セントへレンズ山が姿を現しました。感激でした。ゆっくりと時間をつぶした甲斐がありました。
ここから、倒木の様子がよく見えます。すべての木が同じ方向に倒れ、その時の様子を想像することが出来ます。この展望台近くで爆発を観測していた科学者は一瞬の間に吹き飛ばされてしまいましたが、この展望台には、その人の名が付けられました。 |
Coldwater Lake
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火山の爆発により、幾つもの湖が作られました。この湖は展望台の近くにあり、コールドウオーター(冷たい水)と呼ばれています。 |
4日目 Portland から Redding へ移動
途中 溶岩地層国定公園見学
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今日は オレゴン州の北端のPortland からカルフォルニア州の Redding までの700km以上の長距離ドライブです。ただし、時速100kmで走ると7時間で走ることが出来て、朝7時にホテルを出ると、昼食を入れても午後3時には到着してしまいます。
地図を見ながら走っているのですが、ちょっと寄り道をすると溶岩でできた洞窟のある国定公園に行けそうなので立ち寄ってみました。
その後、近道をしようと、かなりの悪路も走りましたが、とにかく夜は9時過ぎても太陽が沈まないので、安心して走ることができます。
今日の走行距離は873kmとなりました。もう、時差は十分に取れたので、あまり疲れませんでした。
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ツール湖国立野生動物保護区 Tule Lake National Wildlife Refuge
Lava Beds 国定公園に到着する直前に美しい湖が現れました。何かわかりませんが、湖面に黄色い花が浮かんでいます。とりあえず、カメラに収めました。 |
溶岩地層国定公園 Lava Beds National Monument
約1000℃で噴き出し、流れ出た溶岩は、まず、その表面が冷やされて固まり、内部が流れ去り、その結果、空洞が作られます。この溶岩地層は、約3万年前、近くのマンモスクレーターから流れ出た溶岩により作られ、そのような空洞がここでは300個も発見されています。いくつもの空洞を見学するルートがあり、一番大きいと言われる洞窟に入ってみました。案内者はおらず、自分で散策しますが、あまり有名でないのでしょうか、私たち以外はだれもおりませんでした。 |
遠回りして広い道を通るか、悪路を覚悟で近道をとるか、ドライブしていると迷う時があります。ただし、4輪駆動車で走っていると、悪路にもそれなりの面白さもあります。2か月前のドライブでは、悪路を走りそれが引き金になりパンクをした経験があり、多少、慎重にもなります。
でも、やはり悪路を走る誘惑には勝てず、近道をしました。途中、メディスンレイクという湖に出ましたが、何台もの車が来ていました。どうやらあまり険しい道ではなさそうで安心しました。 |
5日目 ラッセン火山国立公園
Lassen Volcanic National Park
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アメリカからカナダに続くロッキー山脈はよく知られていますが、その山脈のかなり西側で、太平洋沿岸から約200kmのところに長さ 1,100kmのカスケード山脈が走っています。最南端はこのラッセン火山で、北側はカナダまで続いています。
今日のドライブは Redding からラッセン火山国立公園を回り帰ってくるものでした。走行距離は272kmでした。
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ラッセン山は、1914年に爆発し、3年間活動を続け、1915年には最大の爆発を起こし、大きな岩を吹き飛ばしました。アメリカ政府はこの火山活動を研究するため、1916年、この地を国立公園に指定しました。 |
マンザニタ湖 Manzanita Lake
公園の入口に2つの湖があり、表面はなめらかで、鏡のように反射します。
Hot Rock
火口から遠く離れた所に30トンにも達する大きな岩が転がっています。爆発によって、火口から直接飛ばされて来た岩で、かなりの時間、熱さが保たれていたそうです。 |
公園内には、たくさんの池があり、それを結んで歩道が整備されています。1時間ぐらい歩いてみました。 |
標高2,600mのところに駐車場があり、そこからラッセン山の頂上まで登ることができます。約4時間程度で往復することができるそうです。駐車場の少し下に湖がありました。 |
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山を下る途中、どこかで見た山肌と同じような風景が現れました。
昨年行ったイエローストーン国立公園を思い出しました。火山特有の黄色みがかった硫黄分の多い大地の様です。
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高山植物の一種でしょうか。黄色い花が山一面を染めていました。
スケールが小さいものの、まだ僅かに火山活動の様子を見ることができます。
6日目午前 山火事の中を走る
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Redding 市を朝出発し、レッドウッド国立公園に向かいましたが、しばらくすると視界が極端に悪くなってきました。当初、理由が分からなかったのですが、そのうち、山火事の影響だと分かりました。向こうからも車が走ってくるので、このまま行っても大丈夫だろうと走り続けました。通行止めなどはありませんでした。
今日のドライブ距離は399kmでした。
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山火事に遭遇したのは初めてですが、立木が1本だけ燃えていたりして、いろいろな所で火が上がっていました。道路から見える所しか分かりませんが、山奥でも発生しているはずです。これだけ広いと、どのようにして消してよいのか見当も付きません。
道路わきの休憩所に立ち寄ってみると、山火事情報が貼ってありました。カルフォルニア州やオレゴン州などいろいろな所で山火事が発生しているようです。約3時間ぐらい、このような状況が続きました。
驚いたことにカーナビも動かなくなりました。衛星からの電波が煙により遮られてしまったようです。 |
新聞やテレビでも山火事の状況が毎日放送されていましたが、それほど大きくは扱われて居ませんでした。 |
6日目午後 レッドウッド国立公園(世界遺産)
Redwood National Park
山火事の中を走り、峠を越え、海岸に到着し、しばらく走ると、レッドウッド国立公園の入口に到着します。そこでパンやバナナなど、いつもと同じスタイルで昼食でした。ただ、ここまで来ても山火事の影響で視界が良くありません。
この地域もオリンピック公園と同じく、海岸からの風を受け、いつも霧がかかっているそうです。幸い今日は晴天でした。
公園内には幾つものトレイルがあり、ビジターセンターで聞いたお勧めのトレイルを歩いてみました。
レッドウッドのセコイアは、高いもので100m以上にも達し、世界一の高さを誇り、ビルの35階ぐらいに相当するそうです。ただし、木の太さでは、ヨセミテ公園の南にあるセコイア国立公園の方が大きいそうです。 |
ドラソン草原 Dolason Prairie
山を登ると草原があると書いてあったので行ってみました。確かに草原がありましたが、ここも山火事の影響で、視界が悪く、展望台からも下界がよく見えませんでした。 |
Elk Meadow (ヘラジカ草原)
ヘラジカ草原と名付けられた場所があったので行ってみました。幸い、ヘラジカの群れを見ることが出来ました。 |
Big Tree Wayside
道路わきに30分程度のトレイルがあり、歩いてみました。確かにたくさんの巨木がありました。 |
Coastal Drive
景色が良いと案内書に書いてあったので行ってみましたが、悪路とも書いてありました。確かに向こうから車が来たら、バックはかなり危険です。ミスをすると断崖に転げ落ちます。 |
7日目午前 レッドウッド国立公園(2日目)
Redwood National Park
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レッドウッド国立公園は見どころが多く、半日では見終わらないので、今日の午前中はホテルの近くの公園を午前中散策しました。
午後は、今日の宿泊地の近くに国定公園を見つけたので行ってみました。
走行距離は368kmでした。 |
Howland Hill Road, Staut Grove
舗装された狭い道路が巨木の中を走っています。行き交う車はほとんどありませんでした。Staut Grove というトレイルがあるので歩いてみました。 |
Simpson-Reed Grove
30分程度のトレイルですが、歩いてみました。気がつかなかったのですが、歩道は結構暗く、そのため、写真を撮るときのシャッタースピードはかなり遅くなり、手ぶれが多いようです。昼間の感覚で撮ってしまったのが失敗の原因です。 |
Oregon Caves National Monument
午後、時間があったのでオレゴン洞窟国定公園に行ってみました。ビジターセンターを訪ねると、私の年齢を心配したのか、かなりきつい登りがあるが大丈夫かと尋ねられました。入口に体力テストの踏み台があり、20回以上、上り下りが出来なければならないとも書いてありました。
洞窟に入るには、ガイドとともに入る必要があり、現在、たくさんの人が待っており、今申し込んでも、後、2時間半以上待たなければならないと言われ、洞窟見学を断念しました。その代り、洞窟の出口よりもさらに上を通るトレイルに挑戦し、1時間ほど歩いて来ました。 |
8日目 クレーターレイク国立公園
Crater Lake National Park
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今日は Medford を出発し、クレーターレイク国立公園を見学し、宿泊地 Bend までのドライブです。Bend の近くに国定公園があったので、ついでに行ってみました。
今日のドライブは340kmでした。 |
今からおよそ7700年前、標高が約3700mあったマザマ山(Mt.Mazama)が大爆発し、その上部の3分の1が吹き飛ばされました。想像を絶する大爆発です。その後、火口に水がたまり、直径8.3kmの湖が誕生しました。その深さは589mと、アメリカでは一番深く、世界でも7番目になります。また、その透明度は世界でも数番目にあります。湖の周りに1周53kmの舗装された道路が走っており、所どころに展望台が設けられています。
この数日、晴天に恵まれ、今日も雲が全くありません。日本では経験のできないような晴天です。湖面はその空を映し、真っ青な色をしていました。
朝方、公園に到着した時は、雪のため、リムの1部が通行止めになり、周回は無理のようでしたが、午後になると解除され、幸い1周することができました。見学したり寄り道したりしながら回ったので3時間以上は掛かりました。十分堪能した気分でした。 |
湖面にはいろいろな形をした波が作られていました。肉眼で見ると、多少、黄色がかって見え、何か、藻などが浮いているように見えます。その形は全く動くことがありません。ただし、望遠レンズで拡大してみると、明らかに波が崩れて泡になっていることが分かります。
湖の水は全く動いていないように見えますが、太陽からの熱や、風、また、地熱などによって上下運動や水平方向にも動いているはずです。それがいろいろな方向への運動エネルギーとなって、二つの面がぶつかった時、そのエネルギーは泡となって消えて行っている思われます。
海岸の波は常に動いていますが、湖面の波は全く同じ形を保っています。残念ながらあまりにも遠くて正確には観測できませんでしたが、大きな望遠鏡でも持っていたら、一日見ていても飽きないかもしれません。 美しい自然の美です。 |
湖の中にウィザード島と名付けられた小さな島があり、そこへはボートで行くことができます。透明度を誇る摩周湖でのボート遊びは無理ですが、ここでは可能なようです。ただし、このボートに乗るには、湖面まで下りてゆく必要があります。その元気はとてもありませんでした。
この湖には数種類の魚が棲んでいるそうです。ただし、餌が少なく、魚もなかなか繁殖せず、その数は少ないそうです。湖で釣りをすることは許されていますが、一応、許可が必要で、その上、急な岸壁を自分の力で上り下りするすることが必要だそうです。 |
Cloudcap Overlook
リムドライブの中で最も高い展望台で、遠くにファントムシップ島と言われる小さな島が見えてきました。 |
Pumice Castle
名前から推定するに軽石から出来ているのでしょう。崩れていく様子がよく観察できます。 |
ファントムシップ 展望台 Phantom Ship Overlook
ファントムシップがだいぶ近づいてきました。
Sun Notch 展望所
近くの駐車場から歩いて10分ぐらいのところにあり、ファントムシップを一番まじかに見ることができます。この島の長さは90mで何とも表現しにくい美しさです。 |
ピナクルス Pinnacles
尖った岩があると看板が出ていたので行ってみました。堆積した火山灰が削り取られ、頂上に固い層をもった所だけが残っています。
そういえば、オーストラリアへ行った時も、ピナクルスを見学しました。ただ、岩の種類は全く違っていました。 |
Newberry National Volcanic Monument
ホテルに向かう途中、国定公園の看板が出ていたので行ってみましたが、看板が1枚あるだけでした。 |
9日目 セントへレンズ火山国定公園(2回目)
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今日はオレゴン州の Bend からワシントン州の Olympia までのドライブです。途中にセントへレンズ火山国定公園があります。前回は曇りであまりよく見えなかったのですが、今日は素晴らしい天気です。そのため、もう一度、同じルートで同じ場所に行ってみることにしました。
今日のドライブ距離は360kmでした。
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ホテルを出るとすぐに雪をかぶった富士山のようにとがった山が見えます。いずれもカスケード山脈の中の火山によって出来た山のようです。たくさんあるので、どれがなんという名の山なのか分かりませんでした。 |
Silver Lake Mt. St. Herens Visitor Center
セントへレンズ火山国定公園には幾つものビジターセンターがありますが、このビジターセンターが一番大きく、前回は寄れなかったので、今日は立ち寄ってみました。
ここから遠くにセントへレンズ山が見えます。 |
ホッフスタット ブラッフ ビジターセンター
Hoffstadt Bluffs Visitor Center
前回見えなかったセントへレンズ山がはっきりと見えます。
ジョンストンリッジ観測所 Johnston Ridge Observatory
もう、2度目で説明の必要もありませんが、今日は本当によく晴れてくれました。
フィルム上映
前方の幕が開くと、現在のセントへレンズがくっきりと見えます。
10日目 マウントレニエ国立公園
Mount Rainier National Park
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今日はワシントン州の州都、オリンピアからマウントレニエ国立公園を通り、Wenatchee までのドライブです。マウントレニエ山の南側のビジターセンターと東北のビジターセンターの2つを訪れました。
今日のドライブ距離は791kmに達しました。
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Olympia
泊まったホテルが州議事堂のすぐ近くだったので、出発時にちょっと立ち寄り、写真を撮ってきました。 |
マウントレニエは標高4,392mとカスケード山脈の最高峰です。富士山と似ており、現地の日本人はタコマ富士とも呼んでいるそうです。シアトルから車でわずか2時間半の距離にあります。
公園の入り口近くに登山口があり、そこを少し歩くと、早稲田大学の人たちが毎年マウントレニエを訪れ、公園の整備をしているとの感謝の看板がありました。
頂上にわずかな雲の冠した雄姿をくっきりと現わしていました。 |
パラダイス Henry M. Jackson Memorial Visitor Center
ビジターセンターを訪れると、今までの山と違って、ここはまだ雪に覆われていました。お花畑が美しいと言われていたので、楽しみにしていたのですが、まだ、早そうです。ビジターセンターからはくっきりと冠をかぶったマウントレニエを望むことができました。また、ゆっくりと流れ落ちる氷河の下端も見ることができました。 |
ビジターセンターでトレイルルートを聞いたところ、センターのすぐ後ろが良いと言われ行ってみましたが、まだ誰もいません。せっかくなので雪道を登ってみました。ただ、誰もいないので、道がよくわからなくなり、途中から引き返しました。 |
ビジターセンター内の上映館では、30分以上の長い映像が流され、公園が作られた今までの苦労や経緯などの紹介がありました。 |
鏡の湖 Reflection Lake
山を下りる途中に Reflection Lake と名づけられた湖がありましたが、まだ雪に覆われていました。 |
山を降り、再び次のビジターセンターに向かいます。
サンライズビジターセンター Sunrise Visitor Center
マウントレニエ山の北東部にもう一つのビジターセンターがあり、そこからたくさんのトレイルが整備されています。ただ、まだこちらも雪が多く、花はほとんど咲いていませんでした。 |
今日の宿、Wenatchee はリンゴやブドウの産地として有名なそうです。砂漠の中のオアシスのような雰囲気をかもしている美しい町で、大変人気があるようです。以前行ったことがあるカナダの
Kamloops を思い出しました。 |
11日目 シェラン湖周辺のドライブ
Lake Chelan
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日程を1日早く繰り上げられたので、今日は Wenatchee に連泊です。特に計画はなかったのですが、氷河で作られフィオルドのようなシェラン湖の周辺をドライブすることにしました。たくさんのリンゴ畑とブドウ畑のある大変美しい所でした。
ドライブ距離は235kmでした。
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Rocky Reach Chelan Couty Power 発電所
アメリカにはたくさんの発電所(株式会社)があり、発電、送電、配電なども別会社で運営されていますが、コロンビア川を堰き止めた発電所が Wenatchee
のすぐ近くにあり、立ち寄ってみました。発電所に入るのにちょっとした身体検査がありましたが、大変丁寧な応対でした。
私の専門は通信で、電力ではありませんが、同じ電気分野であり、なにか、久しぶりに血の騒ぎを感じました。現役のころに戻った感じでした。
見学に際し、特に案内はなく、自分で発電所内のビジターセンターを見学するのですが、日本の発電所に付属する展示場とは比較にならないほど立派な展示場でした。 |
たくさんの人が自転車を楽しんでいました。シェラン湖は水深433mもあり、全米3位、世界でも10位を誇っています。氷河で削られ、深い谷を作ったのでしょう。全長80kmにも及びますが、車で行けるのは限られています。周辺には立派なリゾート風の家並みが続いていました。ボートに乗り釣りをしている人たちも見かけました。 |
12日目 ノースカスケード国立公園
North Cascades National Park
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Wenatchee を出発し、ノースカスケードを横断し、シアトルに戻るルートです。ノースカスケード国立公園はカナダに接し、とても広く、車道から見える山々は限られていますが、2000m級の山々が連なり、雪と氷河に覆われた山頂、山腹を見ることも出来ます。
今日のドライブ距離は557kmでした。
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ワシントン峠 Washington Pass
Wenatchee を出て、北に向かいカスケード山脈のワシントン峠を越えると国立公園に入ります。もっとも、この公園は入り口も出口もなく、地図で見る限り、この峠は公園の外にあります。 |
Rainy Lake
レイニー峠から約20分も歩くとレーニー湖に出ます。小さな静かな湖でした。途中、3か所ほど、大きな倒木が道を遮っていました。森の木は、オリンピック公園と同じような藻に覆われていました。冬になると雪がたくさん降るのでしょうか、木が曲げられていました。 |
ロス湖とダイアブロ湖 Ross Lake & Diablo Lake
公園に入ると、すぐにこれらの湖が見えます。エメラルド色に輝いています。
氷河も近づいてみるとこのような色をしていますが、、水に溶けたわずかな鉱物によりこのような色になるようです。そういえば、草津白根山の火山湖や五色沼などでもこのような色をしています。 |
これらの湖は発電用のダムにより造られていますが、湖を近くから見ようと、ダムの上を横切ってみました。 |
この公園から直接見える風景は、これらのダムだけで、山々を見るには自分の足で登山する必要があるようです。そういうこともあって、わざわざ、この公園を訪れる人は少ないようです。 |
13日目 シアトル市内見学
シアトルと言えば、マリナーズのイチローですが、人口が54万人の海に面した美しい町です。せっかくここに泊まったので、ホテルのフロントでシアトルの見どころを聞き、観光に出かけました。
シアトルには地下鉄がなく、交通機関はもっぱら自家用車になりますが、町中の駐車場はどこもいっぱいで、中心部からちょっと離れたところにあるシアトルセンターにある、大きな駐車場を利用し、そこからモノレールに乗り、後は歩いて見学をすることがよいと言われ、出かけました。ところが平日の10時ごろなのに、駐車場に入れる車の列で大変な渋滞です。ようやくたどり着いたら、満車で留められませんでした。 |
やむを得ず、車を運転していたら、道路わきにある駐車場を見つけました。モノレールの乗り場からはかなり離れていますが、仕方がありません。カードを使用して料金を払うことが出来ました。
シアトルセンターは大きなイベントホールで、遊覧者や動物園などもありました。 |
モノレールを降り、マリナーズのあるセフィコフィールドの方に向って歩き出しました。途中、シアトルの発祥の土地、パイオニアプレースに立ち寄りました。そこには、国立公園サービスの古いビルがあり、内部に入り見学をしてみました。1897年ごろのゴールドラッシュの様子が再現され、フィルムの上映もしておりました。 |
セフィコフィールドです。イチローの大きな写真が飾ってありました。
シアトルは港町で、そこからはオリンピック公園のオリンパス山が見えます。
タコマ富士
ホテルに帰るとき、国道5号線からシアトル富士といわれるマウントレニエがはっきりと見えました。
ひと際、高くそびえています。富士山より1000mも高い山です。でも、富士山の姿のほうが天にそびえるように見えます。 |
14日目 機体故障で足止め。
15日目、16日目 帰国
今回のたびも終了し、いよいよ帰国です。帰りの便はシアトル発12時41分のUA875ですが、何時ものようにホテルを早めに朝の9時ごろ出発し、レンタカーを返し、空港でチェックインをし、搭乗口で待つこと、約2時間半でした。
搭乗を済まし、出発を待っていましたが、何時まで経っても出発しません。そのうちアナウンスがあり、飛行機のコンピュータが異常動作し、その修理に、サンフランシスコから機械を取り寄せているので、2時間、機内もしくは搭乗口近くで待つようにとのアナウンスがありました。
待つこと、2時間、全員搭乗しましたが、約1時間待っても出発しません。とうとう、ギブアップのアナウンスがありました。
全員、外に出て、各々が再手続きです。要領を得ないまま、とにかく、列に並んでおり、約1時間で、私たちの番になりカウンターで交渉です。
この飛行機はもう飛ばないので別な便を選ぶ必要があるようです。預けた荷物は、全員、手荷物受取所に出てくるとのこと、そこで、荷物を引き取る必要があるとことでした。明日のシアトル発の同便はもう満席で、今日、サンフランシスコかロスアンゼルスに行き、そこから明日の便で日本に向かうのが良いと言われましたが、サンフランシスコもロスアンゼルスも、ホテルが一杯だそうで、そこへ行っても困るから、シアトルで一泊し、朝早くシアトルを発ち、サンフランシスコ経由で帰るのが良いと言われ、とに角、言われるままに、明日のサンフランシスコ行きの便と、そこから成田行きの航空券を発券してもらいました。
シアトルのホテルは一人100$まで保証するが、ホテルは自分で探すようにといわれました。
成田行きの便なので、英語を話せない日本人もたくさん居たようですが、皆さん、どうにかしたようでした。空港で夜を明かすとかいう豪傑も居たようでした。でも日本語を話す係りの人が丁寧に応対していたようでした。
私たちは、荷物を引き取り、さてさて、どうしようかと考えていたら、空港の出口に、幾つものホテルの広告を発見しました。その下には無料の直通電話が置いてありました。
注意深くその広告を見て、空港から便利そうなホテルを選び電話をしたところ、OKの返事があったのでホテルのシャトル便を利用しホテルに向かいました。贅沢を言っても居られませんが、とりあえずホテルを見つけ一安心です。あまり良いホテルではありませんでしたが。空港からホテルまでシャトル便でわずか10分弱でした。ホテルには日本レストランが付属しており、一足早く日本に帰った気分でした。
明日の便は朝6時発のサンフランシスコ行きです。次ぎの朝、ホテルを4時に出て、予定通り、サンフランシスコに向かいましたが、シアトルからサンフランシスコまで1時間50分も掛かり、そっくり逆戻りです。シアトルは日本に近いので帰りは楽だと思っていたのですが、がっかりです。
いよいよ、11時15分発のUA837便で、予定通りの帰国になりましたが、飛行機は完全に満席で、家内ともばらばらな席で、その上、通路側でもなく、カウンターでねごったら、通路側ではないものの二人そろった席を用意してくれました。
結局の所、そっくり1日余分にかかりました。ただ、もうどの様にして余生を送ろうかと思っている身分だし、帰国が遅れてもこれといって予定が無かったので、ゆっくりとした気分で1日を過ごせました。現役の時とは全く違った気分です。 |
終わりに
最後にちょっとしたアクシデントがありましたが、いよいよ旅も終わりました。途中、時間があったので、写真の整理も済んでしまい、このホームページを飛行機の中で書いています。
アメリカの国立公園めぐりもほぼ終わりになりました。残っている主な国立公園は、ノースカロライナのグレートスモーキー山脈国立公園、フロリダのエバーグレース国立公園,
カルフォルニアのセコイア国立公園などと、アラスカとハワイなどです。フロリダは遠い上に、昔行ったことがあり、池を泳いでいる自然のワニを見たこともありますが、猛烈な蚊に悩まされた思い出もあります。ヒューストンから、ニューオリンズ経由フロリダも考えて見ましたが、これらの都市も数回行った事があり、最近は洪水など物騒なこともあり、躊躇しています。ただ、アラスカへはぜひ行って見たいと思っています。また、次回は季節を選んで、ヨセミテとその周辺の公園をゆっくりと、写真もあまり撮らずに公園の中のホテルに泊まったりして過ごそうかなとも考えています。
日本に着いたら、9日後にはロシアに行く予定になっています。何はともあれ、今年は退屈しない日々を送れそうです。 |
後日談
ホテルの領収書を航空便でユナイテッド航空に送ったところ、約1ヶ月後、小切手が送られてきました。それを近くの銀行に持っていったところ、郵送料、手数料として、約2千円も取られました。何かしっくりしない感じでした。 |
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